鶏肉にしっかり火を通したはずなのに、中が生焼けで失敗してしまったという経験をしたことがある方も多いでしょう。
意外と中まで火が通るのには時間がかかりますし、見極めが難しいんですよね。
もし生焼けの鶏肉を食べてしまったら何か身体には影響がでるのでしょうか。
そこで、今回は鶏肉の生焼けを食べてしまったときの影響や対処法、再加熱法までご紹介します。
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鶏肉の生焼けを食べてしまったらどうなる?
鶏肉の生焼けを食べてしまったらどうなるかというと、大きく分けて2つの可能性が考えられます。
①何も起こらず経過する
少しかじった程度や体調が優れているときなどは何も起こらず経過することがほとんどです。
7~8割方は何も起こらないことが多いのでまずは安心してください。
ちなみに、なぜ何も起こらないかというと、私たちの胃酸がとても強いからです。
胃酸はとても強い酸を発生させて食材を溶かして消化させます。
大抵の場合には胃酸で生焼けの肉の危険性も取り除くことが出来るので、何も起こらず経過することが多いのです。
②食中毒症状が出る
鶏肉の生焼けを食べて2日~3日後に強い吐き気や嘔吐、下痢などに襲われた場合食中毒の可能性が高くなります。
鶏肉の生焼けで起こりやすい食中毒はカンピロバクターという菌によるものです。
カンピロバクターは鶏肉以外にも生肉に付着していて、2~7日ほどと長く潜伏期間があるため、人が生肉を食べてから数日空けてから症状が出るのが特徴的です。
ただ、カンピロバクターは熱にとても弱く、75℃以上で1分ほど加熱すれば菌は死滅します。
特に食中毒にかかりやすいのは、小さな子どもや高齢者、妊婦、体調不良の人などです。
免疫や抵抗力が落ちていると、食中毒の発生率が高くなってしまうので、注意しましょう。
調理器具や鶏肉を触った手も注意!!
実は、生肉を食べるより調理器具や触れた手も注意しておく必要があります。
・生肉を包丁で切ったあとにしっかり洗わない
・生肉を切った包丁を洗わないで他の食材を切る
・生肉を置いたまな板を洗わず他の食材を置く
・生肉に触ったあと手を石鹸を使わずしっかり洗わないで他の食品を触る
など、生の肉に触れてから洗浄などせずに調理すると菌が調理器具や手に移り、そこを媒体として次に感染してしまいます。
基本的に生の肉には菌がたくさんついていると考えて、清潔に保ちながら調理するようにしましょう。
鶏肉の生焼けを食べてしまったときの対処法は?
鶏肉の生焼けを食べてしまったときの対処法をみていきましょう。
①焦らずに経過を観察する
ほとんどの場合、何も起こらずに経過することがほとんどです。
まず生焼けをのものを飲み込んでいないのなら口から出して、うがいするようにしてください。
また、飲み込んでしまった場合には、焦らずに数日経過を観察してみてください。
②コップ1杯の牛乳を飲む
飲み込んでしまったら、気休めではありますが、胃や腸の粘膜を保護して菌が粘膜内に入らないようにするために牛乳を1杯飲んでみてください。
無理に飲む必要はありませんので、あくまでも参考程度に考えてください。
③温かいお茶を飲む
こちらも気休めにはなってしまいますが、緑茶などにはカテキンなどが含まれていて抗菌作用が期待出来ます。
生肉に対しての効果は微妙なところもありますが、早く生肉を体外に出す為にも水分をとることは有効です。
④症状が出たらすぐに病院へ行く
生肉を食べてから、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状が出るようになったら、必ず病院を受診するようにしましょう。
最初は軽度でも食中毒の場合、どんどん悪化してしまうケースも考えられます。
症状が長引くと完治までの時間がかかってしまうので、おかしいと思ったらすぐに病院へ行くようにしましょう。
鶏肉が生焼けかどうかの見分け方は?
鶏肉が生焼けかどうかを見分けるポイントはいくつかあるので、説明していきますね。
①肉の色をみる
生の肉はピンク色をしています。加熱して火が通ると白っぽくなっていきます。
特に中は火が通りにくいので、確認するときには、鶏肉を1つ取って半分に切って中をみてください。
外側が白っぽいのに中がピンク色や薄いピンク色ならまだ生焼けの状態なので注意しましょう。
②肉汁の色をみる
先ほどの肉の色と同じですが、肉の中心に竹串などで穴をさしてそこの穴からでる肉汁の色をみます。
赤っぽいようなピンクのような色をしている場合は生焼けで、透明な場合には中まで火が通っています。
③固さを確かめる
お箸などで鶏肉を触ってみてください。
弾力がなくぶよぶよと柔らかい場合には生焼けです。
④温度を確かめる
鶏肉の中心部に楊枝や竹串などを刺して10秒ほど待ちます。
そしてその楊枝を手の甲に当ててみます。
このとき熱さを感じるのであれば火が通っていて、ぬるかったら生の可能性があります。
鶏肉の生焼けを再加熱する方法は?
鶏肉の生焼けに気づいたら再加熱することで中まで火を通すことができます。
再加熱方法は、そのときに調理している方法で試すのがオススメです。
例えば、唐揚げなら油の温度を低くしたうえでじっくり油で揚げ直します。
もしも、揚げすぎていて焦げが気になる場合には、オーブントースターでアルミホイルを被せて温めると中まで火が通ります。
また、焼いているものでしたら、フライパンで蓋をしめて蒸すようにして加熱すると中までふんわり火が通るでしょう。
調理過程で生焼けが起こるのは、温度調節が上手くいっていないことが主に原因です。
高温で一気に火を通そうとすると、外側だけすぐに焼けて中は焼けない状態になるのでお肉に火を通すなら弱火~中火でゆっくり火を通すようにしましょう。
鶏肉の生焼けを食べてしまったら?対処や再加熱法と見分け方もご紹介!のまとめ
鶏肉の生焼けを食べてしまったことで起こる影響や対処法などお伝えしました。
・鶏肉の生焼けを食べてしまったことで起こること
①何も起こらず経過する
②食中毒症状が出る
・鶏肉の生焼けを食べてしまったときの対処法
①焦らずに経過を観察する
②コップ1杯の牛乳を飲む
③温かいお茶を飲む
④症状が出たらすぐに病院へ行く
・鶏肉が生焼けなのかどうかを見分ける方法
①肉の色をみる
②肉汁の色をみる
③固さを確かめる
④温度を確かめる
・鶏肉を再加熱する方法は、その時の調理法の延長で行うのが良い
鶏肉の生焼けは比較的起こりやすく、一度は経験している方も多いです。
生焼けを食べてしまってもすぐに何か起こる可能性は低いですが、抵抗力が落ちていたり体調が優れない場合には注意するようにしてくださいね。
また、鶏肉の賞味期限や保存方法についてはこちらにまとめているので、あわせて参考にしてください。
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