塩に賞味期限がないって本当⁉理由は?正しい保存方法は?

塩に賞味期限がないって本当⁉理由は?正しい保存方法は?

和食の基本と言われる調味料「さしすせそ」の中にも入っている「塩」、皆さんもよく使われますよね。

料理に塩気を付与するのはもちろんですが、時には素材の甘味を引き出すために使われたり、時には料理の保存性を高めるために入れたり、様々な用途で使われています。

そんな私たちの生活からは切り離せない塩ですが、そんな塩について、ついこの間知人からこんなことを聞かれました。

「塩って賞味期限ないから戸棚に何年も放っておいても大丈夫なの?」と。

そんなことを知らない私は「へ?」なんて少し間抜けな声をあげてしまい・・・(笑)

帰宅して自宅の塩の袋をみたところ、本当に賞味期限の表記がありませんでした。

同じような調味料でも醤油や顆粒だしには賞味期限が存在するのに、なぜ塩には賞味期限がないのでしょうか。

正しい保存方法があるのでしょうか。

長年塩にも賞味期限があるものだと思い込んでいたので、気になったので調べてみました!

また、いろんな調味料の賞味期限についてはこちらにまとめているので、合わせて参考にしてくださいね。

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塩に賞味期限がないって本当?その理由は?

塩に賞味期限がないって本当⁉理由は?正しい保存方法は?

いくつかの塩の袋を確認してみましたが、どれもこれも賞味期限の表記はありませんでした。

なぜ塩に賞味期限がないのでしょうか。

実は、賞味期限や消費期限、食品に関する表示等について取り決めされている食品衛生法、JAS法という法律があり、その中で「塩の賞味期限は省略可」とされているのです。

その理由は品質の劣化が極めて少ないからだそう。

法律で定められているのであれば、賞味期限の表記がないことも頷けます。

ちなみに他にも同じように賞味期限を省略しても良いとされている食品があります。

例えば砂糖やアイスクリーム、チューイングガム、うまみ調味料です。

理由は塩と同じように品質の劣化が極めて少ないから。

賞味期限を気にして生活している身としては、なんだか少し不思議な気分です(笑)

一つ気を付けたいのが、ごま塩とか、シーズニング等の塩の加工品には賞味期限が存在しますので、塩が入っているから大丈夫と誤認しないように注意しましょう。

10年前に買った未開封の塩はまだ使える?

塩に賞味期限がないって本当⁉理由は?正しい保存方法は?

賞味期限がないのであれば、それこそ10年間置いておいた塩も問題なく使用することが可能なのでしょううか。

結論から言うと、保存状態が良好であればOK、です。

先述の通り、塩自体に賞味期限がないため10年前の塩でも劣化は極めて少なく、使用することが可能です。

ただ、匂い移りは発生してしまうかもしれません。

戸棚の奥に保管しておいたのであれば、他にも乾物が置いてあったりすると、その匂いを塩が吸ってしまいます。

塩はもともと匂いを吸いやすいので、長期保管したものであれば未開封であっても注意が必要です。

塩は腐ることがないの?その理由は?

塩に賞味期限がないって本当⁉理由は?正しい保存方法は?

先ほど品質が低下しないと述べた通り、塩は腐ることがありません。

どうしてかというと、塩に菌が付着したとしても浸透圧の関係で菌を死滅させてしまうため、菌が繁殖できないのです。

浸透圧というのは、濃度の違うものが接触した場合それぞれの濃度を均一にしようと働く作用のことなのですが、塩の濃度が濃すぎて菌が耐え切れずに死滅してしまうんです。

今回は菌がちょっとかわいそうな気がしますね(笑)

それはさておき・・

上記のように塩は殺菌・防腐作用があるとして、防腐剤等がなかった時代では塩をその代わりとして用いられてきました。

塩漬けや梅干し等、他の食品に添加することで保存食として利用されていたんです。

それらの食品は現代でも生き続けているので、昔の人の知恵というのは本当にすごいなと感動します。

塩の正しい保存方法は?

塩に賞味期限がないって本当⁉理由は?正しい保存方法は?

塩は腐ることはありませんが、開封後は固くなることがあります。

塩を振りかけようとしたら容器の中で固まってて出てこない・・・なんてこともよくありますよね。

私はコンコンと容器を当てたり振ったりしながら必死に塩を出しています(笑)

どうやらこれ、湿度の変化によって固くなってしまうようです。

湿度の変化によって吸湿し表面が溶け、また湿度の変化によって蒸発し固まり、それを繰り返すことで結晶化してしまいます。

湿度が高いことが原因ではなく、湿度が変化することが原因なんですね。

開封前は冷暗所で保存

開封前は密封されているので湿度は極端に気にしなくても大丈夫です。

ただ包装されている袋にも目に見えない小さな穴が開いており、若干ですが空気を通しますので、可能ならば湿度変化の少ない冷暗所で保存してあげると良いでしょう。

開封後は密閉して湿度の低い冷暗所で保存

開封後はどうしても湿気を吸ってしまい、特に固まりやすくなってしまいます。

湿気を一定に、かつできれば低い状態で密封してあげるのが一番品質を保つことができます。

料理で塩を使用する際は、スプーン等の水分をしっかりと取ってから計量すること、振りかけ容器のまま加熱中の鍋の上で振りかけたりしないこと、などにも気を付けましょう。

また湿度を下げる意味合いで、乾燥剤や米粒を塩の容器に入れておくと良いとも言われています。

もし塩が固まっちゃった!なんてときは、水分を飛ばしてあげるとサラサラに戻るので、油を引いていないフライパンで軽く炒ったり、電子レンジで加熱してあげると良いでしょう。

まとめ

塩の賞味期限についてご紹介しました。

  • 塩は腐ることがなく賞味期限もない
  • 保存状態がよければ何年でも使える
  • 湿度の変化によって固くなることがある

また、今回調べてみて知ったのは、塩は食品として使用する以外の用途でも使用されているということでした。

例えばガラスやプラスチックを製造する際に必要だったり、冬の道路に撒いて凍結を防止したり、皮製品の保存に使われたりと、私たちの知らないところでいろいろな用途で使われていました。

しょっぱいだけではない塩の意外な魅力、ぜひ参考にしてくださいね。

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