パン食が増えてきた最近の日本でも、根強く残っているごはん食の文化。
「ごはん粒を食べないと食事した気にならない」というほどのごはん食一筋の方も少なくありません。
ここでは、日本人の食生活に欠かせないお米について、賞味期限や保存方法についてご紹介します。
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未開封のお米の賞味期限はどれくらい?
スーパーで売られている精米の裏面の表示を見て気が付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、お米には賞味期限が書かれていません。
精米した年月日の記載は食品表示法で義務付けられていますが、賞味期限は書かなくてもよいということになっています。
それはお米が生鮮食品と同じ分類とされていて、保存方法によって長持ちもするし、短期間で食べられなくなる場合があるから。
お米の品質を左右するのは、保存場所の温度と湿度です。
高温・多湿の夏場では、お米の劣化が早く進みますし、逆に低温の冬場はお米にとって劣化しにくい保存に適した環境です。
だいたい6か月から1年間なら、おいしく食べられる期間と言えます。
賞味期限切れのお米はどれくらいまで食べられる?
保存状態にもよりますが、カビが生えていたり、虫が湧いたりしていなければ、2年は過ぎていても食べることができます。
私の実家でもお米を作っていて、毎年10月は新米が食べられるうれしい時期です。
けれど、まだ去年収穫したお米が残っていたりすると、そのまま古米として残され、でもその前の年に穫れたお米もまだ古々米として残っていて…。
と、古い米が新米に押されてどんどんヴィンテージ米として積み重なっていきます。
それでも「捨てるのはもったいないから」と、古々米を食べて消費していました。
少し古米臭が気になるところではありましたが、保存状態さえ良ければけっこう食べられるもんだなあ。と思いながら食べていた記憶があります。
ただ、古くなったお米を炊飯器でおいしく炊くときに必要なことが2つあります。
それは「お米をふっくらさせること」と「臭みを取ること」です。
新米と古米を比べてみると、古米は新米よりも色が白っぽくなります。
これは長く保存されている間に、米の水分が少なくなっているから。
古米をいつもの炊飯方法で炊くと、どうしてもパサパサとして食感になってしまいます。
また「古米臭」とも呼ばれる糠の油分が古くなった臭いも気になります。
そんな時には、はちみつを入れて炊くのがおすすめです。
はちみつには保水力があり、古米に足りなくなった水分を蓄えることで、米がふっくらと炊き上がります。
またアミラーゼという酵素が、米をでんぷんとぶどう糖に分解してくれるんで、臭みの取れた甘みのあるおいしいご飯になります。
はちみつを加える量は、米3合に大して大匙1杯程度です。
そして、炊飯釜の横についている目盛りよりも、少し多めの加水で炊くことをおすすめします。
開封後のお米の保存方法は?
お米の保存には、低温で適度な湿度がある場所が向いています。
また日光が当たるところは避けた方が良いです。
特に夏場はお米の保存に向いていない環境ですので、冷蔵庫の野菜室での保存をおすすめします。
冬場なら部屋の涼しい場所に置いておけば大丈夫です。
保存容器としては、もし米びつがあればそれが最適ですが、ペットボトルやチャック付き保存バックもおすすめです。
お米は空気に触れると乾燥し、酸化が進んでいきます。
それを防ぐためになるべく表面を空気に当てないようにすることが大事です。
お米って腐るとどうなるの?見分け方は?
お米は保存している状態では、よほどのことがない限り腐ることはありません。
けれどカビは生えることがあります。
保存していたお米を見たときに、黒っぽかったり、黄色く色がついていたりすると、それはカビかもしれません。
また、お米を洗ったときに水が黒っぽくなってしまう時もカビが原因であることがあります。
お米を炊こうとして水に漬けている間に腐ってしまうことはあります。
特に夏場、お米を研いで水に漬けたまま部屋に長い時間置いておくと腐ってしまいます。
家に帰ってすぐにご飯が食べられるようにと、朝タイマー機能で炊飯器をセットしておくと、帰ってから炊飯器を開けてみて「あれ?変なニオイがする…」という経験ありませんか?
私はあります。
お米を水に漬けたまま常温で放置しておくと、米の表面にいた雑菌がどんどん繁殖していきます。
そのまま炊飯すると雑菌は熱で死にますが、風味は残ったままになり、炊き上がりのご飯から酸っぱいようなむわっとしたニオイがします。
夏場、タイマー機能を使って、長い時間米を漬けたままにして炊飯器を使うことはやめておいた方が無難です。
まとめ
お米の賞味期限と保存方法についてお伝えしました。
・お米の賞味期限は裏面に書いてある搗精日より6か月から1年間。
・賞味期限が過ぎてから2年は食べられる。
・保存方法は夏場なら冷蔵庫、冬場なら涼しい場所に置いておく。
・お米は腐ることはないが、カビがつくことはある。
日本で古くから食べられてきたお米。
和洋中さまざまなおかずに合わせられる万能選手ですよね。
長く保存できる方法で、おいしいご飯を毎日の食卓で食べ続けていきたいですね。
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