味噌汁、味噌マヨ、おでん…と、料理に欠かせない調味料の一つが、『味噌』です。基本の「さ・し・す・せ・そ」の「そ」に当たります。
味噌は発酵食品で、毎日の食事に積極的に取り入れていきたいですね。
でも、味噌ってすぐには使い切れませんよね?
売っているものも、500グラム前後のものがほとんど…。
高級な味噌は小さいサイズで売っていますが、なかなか手に取る勇気が出ません。
開封して時間が経った味噌は、いつまで食べられるのでしょうか?
腐らせてしまった味噌で、お腹を壊すことはあるのでしょうか?
また、調味料としての味噌だけでなく、ゆず味噌や辛味噌など、薬味やご飯のお供になる味噌もあります。
今回は、色々な味噌の賞味期限や保存方法について、私の実体験を交えながら解説していきます!
また、いろんな調味料の賞味期限についてはこちらにまとめているので、合わせて参考にしてくださいね。
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賞味期限切れの味噌はどれくらいまで食べられる?
味噌の種類と賞味期限
味噌には、「消費期限」ではなく「賞味期限」が記載されています。
「消費期限」は、その食品が安全に食べられる期限で、「賞味期限」は、その食品が確実に美味しく食べられる期限を示しています。
味噌は発酵食品で、腐ることはありません。
しかし、賞味期限が過ぎると発酵や酸化が少しずつ進み、味や香りが劣化していきます。
身体に害はないため、捨てるのが惜しい時は使ってあげましょう!
味噌には「賞味期限」はあれど、「消費期限」はないのです!
味噌の種類は、主な原料である大豆を何の麹で発酵させているかによって分けられます。
米麹や麦麹、豆麹が使われ、それらは「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」と呼ばれ、2種類以上の味噌を混ぜたものを「調合味噌」と言い、「合わせ味噌」とも呼ばれます。
賞味期限が切れても食べていい?
通常の味噌は、製造過程で塩が大量に入るため、菌が死滅し長期保存出来ます。
しかし、「出汁入り」や「減塩」と表記のあるものは、通常の味噌と比べるとカビが発生しやすくなっています。
菌の繁殖を防いでくれる塩分が少なかったり、出汁を添加することで、雑菌が繁殖しやすく、カビの原因になってしまうからです。
そのような味噌でも、賞味期限が過ぎても食べられますが、通常の味噌よりは注意が必要です。
味噌を購入する際は、パッケージの原材料を確認しておきましょう!
以下の様な状態になったら、注意が必要です。
- 表面に白いものが見られる→白カビの様なものは「産膜酵母」。空気に触れてい部分に現れ、増えるとシンナー臭がする
- 白い点々がある→熟成が進んでいる時に現れるアミノ酸の一種(チロシン)。
- 醤油の様な水分が出てきている→「たまり」と呼ばれ、食塩やアミノ酸等、見その成分の一部が表面に出てきたもの
いずれも、摂取しても害の無いものですが、白いものは臭いや風味が気になる時もあります。
また、味噌汁に入れても溶けずに、白いものが浮かんでくることもあります。その時は清潔なスプーンで表面を除去してください。
それでも不安な時は、味噌汁に入れる等、加熱してお召し上がりください。
容器の下の方は空気に触れていないため、新鮮な状態です。横から見て、色が変わっているところを探しましょう。
味噌は冷凍保存できるの?保存方法は?
味噌の保存方法
味噌は常温での保存が可能です。
ただし、高温多湿を避けて、冷暗所であることが望ましいとされます。
シンク下やコンロ下の収納、床下収納に保存する方も多いでしょうが、梅雨で湿度が高い時季は心配ですよね?
そこで、私がお勧めしているのは冷凍庫です!味噌は塩分が多く、冷凍庫でもカチカチに凍ることはありません。
開封後も風味を持続出来るため、ちょっといい味噌が手に入った時なんかはお勧めです。
ただし、冷凍庫は乾燥しますので、毎回フタはきちんと閉めてください。
表面が硬くなってしまいます。出来れば容器も、詰め替えた方がいいでしょう。
販売されている味噌の容器や袋は、冷凍保存に対応していないため、他食品との接触や衝撃で破損してしまう可能性があります。
安全のためにも、詰め替えをおすすめします。
また、冷蔵庫で保存することも出来ます。温度が一定で、味噌を長期保存するには最適です。
なお、冷凍・冷蔵共に、味噌の表面はラップをぴったりとくっつけてください。
その上から容器のふたをすれば、他の食材との干渉も防げます。
こうして、極力空気に触れないようにすることで、開けたての味と香りを維持することができるのです。
薬味味噌の保存方法
ゆず味噌やふき味噌、田楽味噌など、既に味が付いていて、おでんや煮物に使えるものやご飯のお供になるものもありますよね!
私も好きで、自分で作ったりするのですが、買ったものも同様、すぐには使い切れません。
このような時には、迷わず冷蔵庫に入れましょう!冷凍庫では、具剤や調味料の水分で凍ってしまいます。
そして、もう一つ重要なのが「清潔なスプーンで扱うこと」
皆さんは、食卓にビンごとだして、それぞれ箸でつついていませんか?取り分け用のスプーンは、ご飯やおかずにふれていませんか?
最初はほんの少しの菌でも、どんどん繁殖していきます。
せっかくの美味しい味噌を無駄にしないために、食卓に出す時は小さいお皿に使うであろう量をあらかじめ出して、並べてあげましょう。
そうすることで、安心して次も食べることが出来るのです。
冷凍保存していた味噌の賞味期限はどれくらい?
冷凍保存のポイント
味噌は腐りません。しかし、冷凍保存していた味噌も、そのままでは硬くなってしまいます。
冷凍庫は意外と乾燥しているものです。
味噌を長期保存していると、表面が黒っぽく変色します。これは、「メイラード反応」というもので、熟成の過程で起こる糖とアミノ酸等との反応です。
熟成度合いは、赤味噌と白味噌を分ける要素の一つですので、もちろん食べて問題ありません。
硬くなってきている場合には、新しい味噌と混ぜてあげるのがおすすめです。
別の種類の味噌と合わせれば、味に深みもでて美味しく召し上がれます。
味噌は正しく保存出来ていれば、賞味期限が切れていても1年以上持つのです。
使ったら速やかに冷凍庫に戻し、室温との差で結露が出来たりしないように注意しましょう!
冷凍庫の奥から
しっかりフタを閉めていても、徐々に水分は奪われます。
以前、私の実家で冷蔵庫の掃除をしていたら、何年も前の“何かの味噌漬け”がアルミホイルに包まれた状態で出てきました。
何か分からず、冷凍庫の臭いも付いていたため廃棄しましたが、味噌もパサパサしていました。
皆さん、冷蔵庫の中は日頃から整理しておきましょう。
味噌は腐るとどうなるの?
市販の味噌が腐らないことは、お分かりただけたかと思います。
しかし、手作りの味噌はカビることがあるので注意しましょう。
上記のように、「産膜酵母」や「たまり」が白カビのように見えることもありますが、注意しなければいけないのは「青カビ」です。
カビ菌は菌糸を張っているため、目に見えない範囲まで菌が及んでいる可能性があります。
青カビ自体は、人体に影響が無いものですが、一緒に他の有害な菌が潜んでいる場合があるのです。
青カビが見られた時は、カビから深さ5ミリくらいまで、清潔なスプーンで除去し、表面にアルコールを吹きつけます。
こうすることで、カビ菌の除去と除菌ができます。
まとめ
なかなか賞味期限内に使い切ることが出来ない味噌ですが、腐らないことが分かれば安心して使っていけますね!
今からでも遅くありません。開封済みの味噌も、ラップをして冷凍庫で保存しましょう。
・味噌は冷凍庫で1年以上保存できる
・長期保存はラップを密着させて冷凍庫がおすすめ
・手造りの味噌は青カビに気をつけて!
最近では、食品ロスを無くす運動が活発になっています。正しい知識を身に付けて、廃棄の少ないキッチンを皆で目指しましょう!
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